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朝起きたときに強くなる頭痛(高血圧・脳腫瘍・睡眠時無呼吸症候群など)

🔍 朝起きたときに強くなる頭痛とは?

朝起きたときに頭痛が強くなる原因は、以下の4つのタイプ に分類できます。

1️⃣ 高血圧性頭痛(夜間の血圧上昇による頭痛)
- 夜間に血圧が上昇し、朝に頭痛が出るのが特徴
- 血圧の変動が大きい人、睡眠中に血圧が下がらない「早朝高血圧」の人に多い。

2️⃣ 脳腫瘍による頭痛(頭蓋内圧の上昇)
- 横になっている間に脳圧が上がるため、朝に最も強い痛みが出る
- 吐き気・嘔吐、視力低下を伴うことが多い。

3️⃣ 低髄液圧性頭痛(髄液の減少による頭痛)
- 寝ると髄液の減少が補われるため、朝は痛みが軽くなる
- 起き上がると頭痛が悪化 するのが特徴。

4️⃣ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)による頭痛
- 睡眠中に呼吸が止まり、酸素不足により脳の血管が拡張して朝に頭痛が起こる
- 「起床時の頭痛+日中の強い眠気」がある場合はSASを疑う


📌 ICHD-3における「朝起きたときに強くなる頭痛」の分類

ICHD-3分類 主な原因 特徴
6.1 脳腫瘍による頭痛(Brain tumor headache) 頭蓋内圧の上昇 朝の頭痛が強く、吐き気や視力異常を伴う
10.1 高血圧性頭痛(Hypertension headache) 血圧の上昇 朝の頭痛が強く、動悸・耳鳴りを伴う
7.1 低髄液圧性頭痛(CSF leak headache) 髄液の減少 横になると改善し、立ち上がると悪化
1.1 片頭痛(Migraine) 血管の拡張・神経の過敏性 朝にズキズキする痛み、光や音に敏感
1.5 睡眠関連片頭痛(Hypnic headache) 睡眠中の神経系異常 夜間や早朝に痛みで目が覚める

👉 「朝の頭痛+視力異常」は脳腫瘍の可能性が高い!
👉 「朝の頭痛+高血圧」は高血圧性頭痛の可能性!
👉 「寝ている間に呼吸が止まる」場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性も!


🔍 朝起きたときに強くなる頭痛かも?セルフチェック

朝起きたときに頭が重く、血圧が高い(高血圧性頭痛の可能性)
朝の頭痛が強く、視力がかすむ・嘔吐する(脳腫瘍の可能性)
横になると良くなり、立つと悪化(低髄液圧性頭痛の可能性)
寝ているときに呼吸が止まり、日中に眠気が強い(睡眠時無呼吸症候群の可能性)
夜間や明け方に頭痛で目が覚める(睡眠関連片頭痛の可能性)


🚨 ⚠ 緊急受診が必要な頭痛

👉 「緊急受診が必要な頭痛とは?」

朝の頭痛が日に日に悪化し、視力低下・吐き気を伴う(脳腫瘍の可能性)
朝の頭痛に加え、血圧が非常に高い(高血圧性頭痛の可能性)


早めの受診が推奨される頭痛

👉 「早めの受診が推奨される頭痛とは?」

寝ている間に呼吸が止まり、頭痛とともに強い眠気がある(睡眠時無呼吸症候群の可能性)


💊 朝起きたときに強くなる頭痛の治療(薬・非薬物療法)

🏥 病院で処方される治療

頭痛の種類 推奨薬・治療法 補足
脳腫瘍による頭痛 ステロイド、外科手術 画像診断(MRI・CT)が必要
高血圧性頭痛 降圧薬(Ca拮抗薬・ARB) 血圧管理が重要
低髄液圧性頭痛 カフェイン治療、硬膜外血パッチ 髄液の減少を補う治療
睡眠時無呼吸症候群 CPAP療法 睡眠中の呼吸を改善
睡眠関連片頭痛 カフェイン・リチウム 睡眠サイクルの調整が重要

🚨 ⚠ 朝の頭痛が続く場合は、自己判断せず医療機関を受診!


🌿 薬なしでできる対処法

就寝前にスマホ・PCを控え、睡眠環境を整える
高血圧の方は減塩食を意識し、適度な運動を取り入れる
ストレスを減らし、リラックスした状態で就寝する
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、横向きで寝るなどの工夫をする

🚨 「症状が続く」「市販薬で治らない」場合は、医療機関を受診!


📖 参考文献(エビデンス)

  • ICHD-3(International Classification of Headache Disorders, 3rd Edition)
  • 公式サイト
  • 日本頭痛学会. 「慢性頭痛の診療ガイドライン2021」
  • 公式サイト
  • Berry RB et al. "Sleep apnea and associated headaches" Neurology, 2020.
  • 睡眠時無呼吸症候群と頭痛の関連についての研究

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